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「住友生命総合健診システム」を中心とする予防医学振興事業は大阪府における移動診療に始まりました。ほぼ同時期に開始した医学部学生への奨学金は、外国人留学生医学奨学金、さらには海外医学研究助成と事業スタイルを変えて現在に至っています。平成19年度には地域医療貢献奨励賞が加わりました。聴力障害者の方々への無料健診は平成10年から始まり回を重ねています。

予防医学の観点から、生活習慣病の早期発見および健康管理に資する住友生命総合健診システムは、設備の充実、きめ細かい受診者対応と相俟って、引き続き多数の方々に受診いただいています。
平成21年度、健保組合等の受診料補助圧縮などを背景に受診者数は微減となりましたが、総合健診受診者数は25,176名、1日あたり平均99名の水準を維持しました(前年度25,729名、101名)。平成21年度に初めてご利用いただいた受診者は4,155名となっています(前年度4.935名)。
また、実施2年目を迎えた特定健診・特定保健指導については、年間の対象者は7,844名にのぼっています。
住友生命総合健診システムでは、高度な健診内容を安全で快適に提供するとともに、受診者の健康管理を支援する各種の取組を行ないました。特に、平成21年度は受診者の当日面談の完全実施に向けた態勢の整備に注力しました。
また、12年目を迎えた聴力障害者無料健康診断に加え、平成21年度下期からは、大阪府下を対象に介護家族の会の会員への総合健診受診優遇を開始し、健康管理が疎かになりがちな層への健診サービスの提供に努めました。
(写真:学会発表の模様)
| 健診当日面談の完全実施に向けた対応 | 受診当日に健診結果の説明を受診者全てに行なうため、設備面、人員面での拡充を図りました。プライバシーに配慮した面談室3室を増設し、端末機等の付属什器備品を配備するとともに、担当する医療スタッフの増員、情報システムの変更等の対処を行ないました。 |
|---|---|
| 精密検査結果調査の強化 | 総合健診にて重大疾患が疑われた受診者に関し、受診後の追跡調査を強化するために、病診連携室の設置、専用FAXの導入等、医療機関との連絡体制の整備を行ないました。 |
| 特定健診・特定保健指導への対応 | 特定健診・特定保健指導の開始から1年を経て、保健指導システムの開発・導入が完了したことを受け、本格的活用に向けて機器の増設を行ない、保健指導の強化・効率化を図りました。 |
| 人間ドック健診施設機能評価の認定更新対応 | 日本人間ドック学会の人間ドック健診施設機能評価が5年目の更新期を迎えるにあたり、改訂された新基準に対応すべく、健診精度管理、受診者満足度、個人情報管理、組織管理等、多岐にわたり内部チェックを行ないました。機能評価の結果、評価項目のほぼ半分が「優」と認定され、引き続き高い評価を得ることができました。 |
| 接遇マナー研修の実施 | より満足度の高い受診者サービスを目指し、健診スタッフの意識改革、接遇能力の向上のため、外部研修機関による接遇マナー専門研修を導入し、パート職員も含む全スタッフが受講しました。 |
| 予約業務人員増強 | 特定健診・特定保健指導の導入等による予約業務の複雑化を踏まえ、スムースな予約を行なうため対応する職員を増強しました。 |
| X線フィルムのデジタル対応のレベルアップ | 平成19年度以前のX線フィルムのデジタル移行に関し、作業効率化のため必要なソフトウエア開発を実施しました。これにより、デジタル化前後の経年変化の把握が容易となります。 |
| 検査機器の更新 | 腹部超音波装置(2台)、顕微鏡(1台)の新鋭機への買い換えを行ない、健診精度の維持向上を図りました。 |
| 検査項目の追加 | 慢性閉塞性肺疾患の診断指標としての%1秒量、慢性腎臓病の診断指標としての推算糸球体濾過量(eGFR)を健診項目に追加しました。 |
| 情報システムの安全性の強化 | 契約サーバー、通信プロトコル、ホームページの基盤変更、端末機器の更新等を行ない、インターネット環境の安全性を強化しました。また、健診データの施設外保管による安全対策を強化しました。 |
| 聴力障害者無料健康診断の実施 | 社会貢献活動の一環として、2月6日に大阪府在住の聴力障害の方を対象にした無料健康診断を実施し、社団法人大阪聴力障害者協会を通じた多数の申込のうち、64名(男性26名、女性38名)の方が受診されました。 |
| 介護家族の会会員への総合健診受診の優遇 | 親または配偶者の介護に携わる人自身の健康管理が疎かになりがちという問題を重視し、大阪府下および大阪市内の「介護家族の会」の会員で現に介護に携わっておられる方を対象とした受診優遇を下期より開始しました(人数枠30名、受診料10,000円)。 |
聴力障害者を対象に健診を無料で実施しています。手話通訳者のほか施設スタッフも手話による案内を行うとともに、事前説明、健康診断、結果説明と細かに対応を行っています。平成21年度は12回目となり、大阪府在住の64名が受診、延べ受診者数は884名となりました。
(写真:手話で説明するスタッフ)
生活習慣病等の先端医療分野の研究を行うために、海外の大学または学術研究機関に留学する若手研究者の助成を行っています。平成21年度は10大学14名に支給しました。
平成22年度、財団設立50周年の記念事業として数理統計医学研究助成を実施します。社会医学とりわけ数理統計分野の今後の発展を期するため、当該分野の基礎研究への助成を行います。大学および研究機関等に所属する個人または研究チームを対象に公募し、一件あたり500万円以内の助成、助成件数は1~2件を予定します。
「選考委員」(敬称略・50音順)
大阪工業大学教授 赤澤堅造
大阪大学大学院工学研究科教授 河田聡
大阪大学大学院工学研究科教授 民谷栄一
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授 千原国宏
国立病院機構大阪医療センター名誉院長 古川俊之
大阪府立成人病センター総長 堀正二
医療に恵まれないへき地等における医療の確保向上および地域住民の福祉の増進を図るため、地域医療に多大な貢献をされている医師を対象とする「地域医療貢献奨励賞」の顕彰を、平成19年度より自治医科大学と協働して実施しています。全国の都道府県から推薦のあった医師の中から毎年6名を選出し、表彰するとともに副賞(50万円)の授与を行っています。
(写真:第3回「地域医療貢献奨励賞」表彰式)